携帯電話の電源は切っているか?

仙台市市営バス、地下鉄では「車内では携帯電話をお切りください」というアナウンスが流れるが、実際に携帯電話の電源を切るものなどいない。見たことがない。JRや高速バスになると、最初は「マナーモードにする」、次に「電源を切る」と続く。こちらの方が現実的だ。

誰も電源を切るものがいないのに、仙台市交通局はなぜムダなアナウンスを流しているのだろう? 実に非現実的だ。

そもそもなぜ公共交通機関の車内で携帯電話の電源を切らねばならないのか? 着信音がうるさいから、通話していると周囲にいる人がうっとおしいからか、それもあるだろう。一番の問題は、心臓ペースメーカーを誤作動させるからというのが、その理由のようだ。

ここで実に現実的な記事を見つけた。「携帯電話がペースメーカーに及ぼす影響」で、東京地下鉄株式会社保健医療センター所長という立場にある人が書いている。

それを要約すると、(1)ペースメーカーから携帯電話を11cm離せば誤作動は起こさない、(2)その実験結果から携帯電話禁止措置を採っていた病院も手術室や集中治療室を除いて、携帯電話使用を許可した、(3)公共交通機関などで携帯電話の電源を切るようアナウンスしても、だれも切らない、(4)だから誤作動を起こさないペースメーカーの開発を急いだ方が良いという意見が医療現場からも出ている。お役所の仙台市交通局と違って、民間は実に現実的な対応の仕方だ。

でも、日本は自主的にマナーモードにするなど、携帯電話の使用面においてまだマナーは良い方だと思う。フランスでは「劇場内で携帯電話の電源を切ることに客側が拒否。劇場側の対抗策として妨害波を出して通話できなくする装置を導入することが、法的に認められた」。さらに、イギリスでは「劇場で着信音が鳴り始めても、オレ様の携帯電話ではない振りをして着信音を止めようともしない」などなど携帯電話にまつわるエピソードはたくさんある。

携帯電話を通して見ても、現実世界はどんどん進んでいるのに10年1日のごとく同じ車内放送をしている仙台市交通局。お役所仕事の典型とも感じ取れる。そろそろ、実際的な車内アナウンスをしてはいかがだろうか。
2005/09/17(Sat) 03:25:27 | 社会面
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