モノを売る演出

あまりの暑さに負けて「氷かき機」を買ってきた。家庭用だから冷蔵庫で作る氷を削ってかき氷を作る。いまのところイチゴシロップだけなので、イチゴ味のカキ氷ばかり食べることになる。

もちろん子供は大満足で、カキ氷の準備をすればお手伝いもするし、カキ氷ができる間は正座すらして待つことができるのだ。偉大なり、カキ氷の力。

こうした氷かき機は季節商品と呼ばれ、ホームセンターなどの季節商品コーナーに陳列されている。冬季に棚に並べたところで、100円ショップでもあるまいが破格値にしない限り、そうそう売れはしない。

この「モノが売れない」といわれているこの時代、店頭販売者は売らんかなで季節感の演出を忘れているのではないだろうか。例え季節に関係のない商品でも、季節感を演出することにより、買う側に購買感を喚起することは可能だと思われる。

一例として、あるゲームコーナーの担当者は、クリスマスの時期ならサンタクロースなどの飾りつけをする、正月ならタコや羽子板などのディスプレイをする、夏休み中なら浮き輪などでゲーム機器周辺を飾る。たったこれだけの演出で、季節感とは無縁と思われるゲームコーナーの売上は30%も増加したという。

欲しいものを欲しいときに購入するのであれば、インターネット通販を利用すればいい。現在のインターネット環境であれば、季節商品でも季節に関係なく購入することは可能だろう。

こうした事例を示しながら、売れないというショップ店主に「季節感の演出」をアドバイスしても「長年何もしないでやってこれた」と語る。そして次には「何で売れないのか」とため息をつく。ちょとは商品を売るのではなく、「季節感」という感動を売ることを考えたらどうだろうか。商品だって、購入者にとってはその商品を買ったという感動なんだから。ちょっと、その感動を違った切り口から刺激するだけなのに。
2004/06/30(Wed) 17:35:27 | 社会面
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