ポジションペーパ方式を試す

少人数による会議や議論、ブレストなどで、参加者全員が発表するスタイルで進める形式のひとつに「ポジションペーパ方式」というものがある。これによりミーティングの密度を高め、有効に効率的に展開することができる。

ここでいうポジションペーパとは「立場表明書」のことで、そのミーティングにおけるテーマに関して、発表者独自の視点(経験・専門知識・独自の発想)から問題意識、論点、仮説を記述したものだ。
 (1)ポジションペーパとは「立場表明書」を意味する。
 (2)参加者各自が現在の自分の立場をA4一枚にまとめ、配付する。
 (3)それぞれが5分づつ、そのペーパーを元に発表を行う。
 (4)参加する全員が配付し、発表することが重要。あらかじめ人数分コピーする。
【参考サイト】
 ・ポジションペーパ方式
 ・情報考学 Passion For The Future

ポジションペーパ方式の詳細に関しては参考サイトを読んでいただくとして、このポジションペーパにはもうひとつの活用方法が提案されている。それは名刺交換会などの場において、ポジションペーパを交換した方がいいのではないかというものだ。

では、実際にやってみた人はいるのだろうか。検索すれば、ミーティングで活用されている事例は見られるものの、名刺交換会でやってみた事例はなかなか見つけられない。だから、名刺交換会を主体とした、あるパーティーの席上で試してみた。

立食パーティーであるため、長々としたものではわずかな時間のうちに伝えきれない。そこで準備したポジションペーパはA5サイズ。その会合の業界に応じた自分の立場(テーマ)を3点にしぼって箇条書きにする。さらにそれぞれの立場の補足として論点を三つほど箇条書きしてみた。

さて、名刺交換をした直ぐ後に、このポジションペーパを渡した。肝心なその効果は次の3点だろうか。

1.お互いのポジションが即座に判明した
同じような業務を行っていても、担当する部門が違えばアプローチは異なる。しかし、自分の立場を明確にしたことにより、ざっくばらんにいえばコンタクトを取っておくべきか、名刺交換だけで終わるのかの判断がすぐにできた。これは相手も同じだったろう。

2.関連した担当者を紹介してもらえた
上記1.と関連するが、同席している相手の会社の担当者を直ぐに紹介してもらえた。よく聞かれる「あぁ、これに関してはうちの○○が担当しております」という一言で、その担当者を紹介していただくと同時に、関連会社も紹介していただくことができた。

3.本題の会話へ直ぐに入れた
名刺交換すると、とりあえずあたりさわりの無い挨拶が続く。でも、ポジションペーパのおかげで、すぐに本題の会話へ入ることができただけでなく、幾人かからはかなり突っ込んだ内容の話を聞くこともできた。

名刺交換会の席上でパンフレットを渡すことは、やってもいいのだろうけど持ち歩くには大変だし、渡された方も困るだろう。まして説明などできやしない。ところが今回のポジションペーパはA5の紙1枚だから、もらってもポケットに入れられるから興味がなかったとしても相手は困らない。要点も3点に絞ったので、説明というよりは挨拶のひとつとして本題の話ができたわけだ。

実はこの会合、初めて参加した。常連メンバーから見れば新参者であるが、その中にあっていろいろアピールできたのは、たぶんポジションペーパの効果だろうと考える。
2007/12/26(Wed) 18:55:35 | 文化面
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